【太陽光発電業者】売電と自家消費型ではどちらがお得？

売電について

売電は、設置している太陽光発電システムから生み出された電力を、電力会社に買い取ってもらうことを指します。売電の種類は、余剰売電と全量売電の二つです。

・余剰売電とは？

太陽光で発電された電気は自宅で自家消費されますが、一般家庭では全てを使い切れません。そのため、使い切れない分を余剰電力として、電力会社へ買い取ってもらうのです。電力会社に買い取ってもらうためには事前に手続きを行わなければなりません。

・全量売電とは？

全量売電は、電気を全て買い取ってもらうことを指します。なお、全量売電は大規模な太陽光発電システムが設置されている業者や集合住宅が対象で、一般家庭は基本的に対象外です。

固定価格買取制度とは？

太陽光発電の売電は「固定価格買取制度」が適用されます。固定価格買取制度とは、事前に決められた期間内は、一定の価格で電力会社が電気を買い取る方式です。発電設備の容量が10kW以下の場合は10年間、10kW以上の場合は20年間が適用期間となります。

具体的な金額は認定された年により変動しますので、太陽光発電システムを設置する前によく確認してみてください。

売電単価

売電単価は年々下降傾向にあります。2009年度は1kWhあたり48円だったのに対して、2023年度は16円の予定です。

価格低下の要因は、FIT制度（固定価格買取制度）が大きく影響しています。FIT制度は、太陽光設置の費用を抑えて導入できるようにするためにはじまったものです。設置費用も年々下降傾向にあるため、比例して売電単価も下降傾向にあります。

自家消費型太陽光発電がおすすめ

2020年度には買取価格が家庭で使用した電気料金単価を下回りました。そのため、余剰電力を売って利益を得るより、売らずに利用したほうがお得です。今後も売電価格は低下していく見通しで、自家消費型のほうが得られるメリットは大きくなります。

また、震災の影響で原子力発電の稼働が停止したことや、世界情勢の変化に伴い、電気料金はより高くなりました。この問題を解決するために、自家消費型の活用が推進されています。技術の発展とともに導入費用は以前より低くなり、発電量が向上した結果、発電単価を大幅に抑えられるようになりました。

電力会社から購入するよりも自宅で発電して利用したほうがお得になる現象を「グリッドパリティ」といいます。グリッドパリティを達成するためには、電力会社から電気を購入するのではなく自家発電で電気を生み出し、発電できない時間帯のために電気を貯めておくことが大切です。

太陽光発電に関しては、自治体が独自で補助金制度を用意している場合があります。制度の内容は自治体により異なりますので、申請する前によく確認しておきましょう。